米国内におけるドナー心臓の利用件数が顕著に減少 していることが新たな研究で明らかになりました。 |
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心臓移植待ちの患者数が増えていく一方で、移植に利用可能な心臓が不足しているという事態が生じています。
スタンフォード大学医学部のKiran K. Khush氏を中心に実施された新たな研究によれば、米国内におけるドナーからの心臓の利用件数が顕著に減少していることが明らかになりました。
また、米国内におけるドナー心臓の利用件数は地域により若干の差があり、ドナー心臓の利用や受入に関するガイドラインのアップデートが必要であることが指摘されました。
Khush氏は、プレスリリースで以下のように述べています。
「移植に利用可能なドナー心臓はごく僅かである一方で、ドナー心臓の受入に関しては、 この15年から20年の間にますます保守的になっています。」
「しかし、ドナー心臓が不足している一方で、心臓移植を待つ重篤患者数が年々増加しているこの現状は、関係者にとって非常に苦しい状態であると言えます。」
臓器調達移植ネットワーク(OPTN;Organ Procurement and Transplantation Network)からのデータに基づき米国内の動向に関する調査を実施しました。1995年から2010年までの成人心臓ドナー候補者全員を対象としています。
本研究チームによると、ドナー心臓の受入は1995年の44%から2006年には29%と、大幅に減少しているにも関わらず、2010年には32%に回復していました。
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しかし、すべての臓器(本件の場合、心臓)の移植が認められるというわけではありません。心臓が受け入れられないケースの理由には、提供者の年齢や性別、医学的条件などの要因が含まれます。候補となるドナーの心臓の多くは、高齢者や健康上の問題を抱えるドナーから提供されることが多いことが明らかになりました。これはアメリカのほとんどの地域で望ましくない条件とされるものです。望ましくない形質を有するドナー心臓の問題が、ドナー心臓受入の減少につながっているのです。
Khush氏のチームでは、ドナー心の件数に若干の地域差があることも認めています。これには、ドナー心臓の受入が標準化されていないという現状にも関連することです。標準的臨床ガイドラインの必要性を説くと当時に、ドナー心の利用件数の低い地域での受入及び利用件数の増加を目指す積極的な取り組みの強化を推奨しています。
この研究は、2月10日付の「American Journal of Transplantation」に掲載されました。国立心肺血液研究所 (NHLBI; National Heart, Lung, and Blood Institute)及び国立糖尿病・消化器・腎疾病研究所 (NIDDK; National Institute of Diabetes and Digestive and Kidney Diseases)による資金提供を受けて実施された研究です。資金調達または利害関係に関する開示情報はありません。
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University of Texas Health Science Center at Houston公衆衛生修士号(Master of Public Health)取得。dailyRx News Networkの健康関連ニュースのリポーターとして、主に健康促進及びその成果に注目した情報の発信に取り組んでいます。
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