2015年11月27日金曜日

ドナー心臓移植利用件数の減少

米国内におけるドナー心臓の利用件数が顕著に減少
していることが新たな研究で明らかになりました。
Sheila Yu
dailyRx News


心臓移植待ちの患者数が増えていく一方で、移植に利用可能な心臓が不足しているという事態が生じています。

スタンフォード大学医学部のKiran K. Khush氏を中心に実施された新たな研究によれば、米国内におけるドナーからの心臓の利用件数が顕著に減少していることが明らかになりました。



また、米国内におけるドナー心臓の利用件数は地域により若干の差があり、ドナー心臓の利用や受入に関するガイドラインのアップデートが必要であることが指摘されました。

Khush氏は、プレスリリースで以下のように述べています。

「移植に利用可能なドナー心臓はごく僅かである一方で、ドナー心臓の受入に関しては、 この15年から20年の間にますます保守的になっています。」

「しかし、ドナー心臓が不足している一方で、心臓移植を待つ重篤患者数が年々増加しているこの現状は、関係者にとって非常に苦しい状態であると言えます。」

臓器調達移植ネットワーク(OPTN;Organ Procurement and Transplantation Network)からのデータに基づき米国内の動向に関する調査を実施しました。1995年から2010年までの成人心臓ドナー候補者全員を対象としています。

本研究チームによると、ドナー心臓の受入は1995年の44%から2006年には29%と、大幅に減少しているにも関わらず、2010年には32%に回復していました。



本記事に関連するホワイトペーパー

臓器提供を希望する場合、まずはその個人が在住する州で臓器提供ドナー登録を行います。ドナー候補者の死亡時の医学的条件により、どの臓器の提供が可能であるかの判断が下されます。

しかし、すべての臓器(本件の場合、心臓)の移植が認められるというわけではありません。心臓が受け入れられないケースの理由には、提供者の年齢や性別、医学的条件などの要因が含まれます。候補となるドナーの心臓の多くは、高齢者や健康上の問題を抱えるドナーから提供されることが多いことが明らかになりました。これはアメリカのほとんどの地域で望ましくない条件とされるものです。望ましくない形質を有するドナー心臓の問題が、ドナー心臓受入の減少につながっているのです。

Khush氏のチームでは、ドナー心の件数に若干の地域差があることも認めています。これには、ドナー心臓の受入が標準化されていないという現状にも関連することです。標準的臨床ガイドラインの必要性を説くと当時に、ドナー心の利用件数の低い地域での受入及び利用件数の増加を目指す積極的な取り組みの強化を推奨しています。

この研究は、2月10日付の「American Journal of Transplantation」に掲載されました。国立心肺血液研究所 (NHLBI; National Heart, Lung, and Blood Institute)及び国立糖尿病・消化器・腎疾病研究所 (NIDDK; National Institute of Diabetes and Digestive and Kidney Diseases)による資金提供を受けて実施された研究です。資金調達または利害関係に関する開示情報はありません。

許可を得て転載(刊行元:www.dailyRx.com.)

Sheila Yu
University of Texas Health Science Center at Houston公衆衛生修士号(Master of Public Health)取得。dailyRx News Networkの健康関連ニュースのリポーターとして、主に健康促進及びその成果に注目した情報の発信に取り組んでいます。





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2015年11月24日火曜日

米FDA、CDERのQMSソフトウェアでもマスターコントロールを採用

品質マネジメントシステム向けソフトウェアを提供しているマスターコントロールは、FDA(米国食品医薬品局)のCDER(医薬品評価研究センター)へのQMSソフトウェアとして採用されたことを発表しました。CDERへの導入は、ORA規制業務部)への導入と同様に、パートナー企業のi4DMと共同で実施されます。また、ORAへの導入と同様に、文書管理や教育管理、監査、CAPA、変更管理などの業務プロセスを中心に、QMS全体の電子化を予定しています。
        
     
マスターコントロールは、FDAで現在ご利用いただいているQMSソフトウェアをCDERでもご利用いただけることになり、大変嬉しく思っています。弊社の目的は、人々を救うことができる製品やサービスをより早く世界へ展開することであり、医薬品の提供においてキーとなるCDERも含めて、FDAのミッションとも共通していますので、良いシナジーが生まれることを確信しています。


Matt Lowe
Executive VP of Global Sales & Marketing
MasterControl Inc.


運用拠点の拡大

2009年、マスターコントロールはFDAのORAに採用され、これがFDAにおける初めての導入でした。ORAは、FDAの7つのセンターと連携し、規制対象の製品や製造業社に対する査察や取り締まりを専門的に行う行政機関です。米国に輸入される製品に対する監督責任もORAが担っています。


マスターコントロールについて

マスターコントロール は、規制環境下の企業が全体のコストの低減を図り、社内の業務効率を高めながら、自社の製品をいち早く市場に投入する上で役立つソフトウェアソリューションを提供し、製品のライフサイクル全体を通じて、企業の重要な情報の適切な管理を支援しています。また、弊社のソフトウェアは、導入からバリデーション、運用が容易であることで知られています。ソリューションの主な対象業務は、品質管理や文書管理、製品ライフサイクル管理、監査管理、教育管理、文書管理、部品表、サプライヤー管理、申請管理等です。業界のベストプラクティスに基づいた様々なサービスを通じて、企業全体におけるトータルな情報管理を実現します。

マスターコントロールの詳細は、http://www.mastercontrol.co.jp/にアクセスするか、03-5422-6662までお問い合わせください。

2015年11月16日月曜日

Masters Forum 2015 ご来場のお礼

Masters Forum 2015へご来場いただき、誠に有難うございました。

2016年も開催を予定していますので、またのご来場を心よりお待ちしております。

Masters Forum イベント事務局