2017年1月16日月曜日

パフォーマンス エクセレンスを利用して品質を強化

Mickey Garcia
Segment Manager, Medical Devices, MasterControl Inc.


重要なのは「業務の品質」ですか、それとも「品質に係る業務」ですか?


品質とマネジメントの分野は、1950年代にW. Edwards Deming氏が先駆者として活躍して以降、著しい進化を遂げました。その後、トータルクオリティーマネジメント(TQM)やシックスシグマ、最近では「リーン○○方式(Lean)」など、各時代のベストプラクティスとして、意匠を凝らした名称が付けられた手法が誕生し続けました。このように、既に様々な手法が存在している中で誕生したのが「パフォーマンス エクセレンス(Performance Excellence)」ですが、単なる新しい業界用語の一つと見てしまう方も多いと思います。

しかし、手法として効果的な事例も現れてきており、「品質に係る業務」の先を見据えて、「業務の品質」を注視すべきというMikel Harry博士の考え方に関心が集まってきています。


なぜ「パフォーマンス」なのか?

最初に、従来の「品質」を意味する言葉として、なぜ、「パフォーマンス」という用語を使うのかという理由について考えてみましょう。一般的に「品質」と言えば、「製品の品質」であると考える方が多く、出荷した製品の品質であれば、その認識で正しいでしょう。しかし、企業活動における品質について言及する場合は、「品質」という用語だけでは、その意味の一部を伝えられたとしても、企業活動における品質全てとしては伝わらない可能性があります。
この場合、「品質」の代わりに「パフォーマンス」という用語を使用することで、最終製品に関する「品質」に限定せず、バリュー・チェーンにおける様々な企業活動の「パフォーマンス」を意味することが可能となります。

「パフォーマンス」という用語を使用するもう一つの理由として、一般的に「品質」という用語は、品質管理や品質保証部門が管理するシステムやプロセスを意味している点があります。
規制要件でも、「品質業務とは組織内で別個かつ独立した業務であるべき」と義務づけている為、こうした意味合いが強いのです。しかし、現代の企業運営において品質を企業活動に組み入れることは、全ての部門で全社員の責任で行われるべきとされています。幸いなことに、「業績(Business Performance)」は、品質管理や品質保証部門のみの責務とはなっていません。最終的な確認は品質管理や品質保証部門で行うとしても、それは組織全体の責務であると考えられています。




また、品質と業績は敵対関係にあるという考えを持つ方も多いです。
「より優れた品質を常に確保すべきか?」という質問には、模範解答としては当然、「Yes!」となるでしょう。しかし、良く熟考して回答してみると、答えは「No」となるはずです。私たちが住む世界に存在するリソースは限られていて、その限りあるリソースを使用して最高の品質を確保する方法を考える必要があります。規制当局も、品質向上を実現する手法として、「リスクベースアプローチ」を推進しています。これは、品質向上やリスク低減活動に対して限られたリソースを割り当て、投資に見合った価値を生むことを推進しているのです。

パフォーマンス エクセレンスは、「優れた品質」に限定せず、より広義的な「成果」に言及しているのが特長です。この手法で考えている最悪のケースとは、限られたリソースを使って品質を最大限に高め、優れた成果を得ることです。一方で、最高のケースとは、Philip Crosby氏が述べるように、企業活動のスピードと対応を加速させ、「様々な不適合にかかる支出」を削減するといった、品質改善を活かしながら優れた成果に導くという形です。


なぜ「エクセレンス」なのか?

では、品質について語る場合に、なぜエクセレンスという用語を好んで用いているのでしょう。この質問に答える前に、まず、「品質とは何か」ということを考えてみましょう。

品質マネジメントシステムが企業に導入され始めた頃、「品質」とは設計仕様に準拠することであると定義されていました。現在においても、この定義は製造部門の運用における「品質」を示すものであり、また多くのケースにおいて、製品仕様は顧客要求事項の要約として考えることができます。製品仕様とは対象が限定されたものですので、この解釈の中では、「完璧な品質」を実現することも可能となります。

ただ、「品質」という言葉の定義は常に変化しており、現代では、「顧客要求事項への適合」という考え方が重視されています。この定義に沿った場合、「完璧な品質」を実現することは、非常に難しいことであるという現実に直面します。顧客からの要望とは、性質上、常に増え続けるものであり、仕様として定義しようにも無限大なのです。例えば、栓抜きのような単純な製品でさえも、価格や耐久性、利便性、携帯性などの改善が常に求められます。そのような性質を踏まえると、品質マネジメントシステムが目指すべきゴールとは、「許容できる品質」と捉えることができます。つまり、「完璧な品質」といった理想は実現できない為、許容範囲を予め定義し、それを基準に判断することになります。ただ、この「許容できる品質」も、「分散の管理」と「継続的改善」という現代の品質に欠かせない2つの要素が無視されており、直感的には間違っているように思えます。

タグチメソッドやシックスシグマから学んだように、「許容できる品質」に収まるだけでは不十分で、品質が限りなく完璧に近づくよう積極的に努力する必要があります。従って、品質という言葉は、単に「許容できる品質」に留まらず、より高いレベルを探求するという意味を包含していることが多いのです。

また、「許容できる品質」と「継続的改善」は、お互いが対立する立場にある概念です。「継続的改善」とは、その言葉が示す通り、終わりのない考え方です。それは終わりのない旅のようなもので、絶えず新しいことにチャレンジする必要があります。つまり、今日はその品質で許容されたとしても、明日は許容されないかもしれないのです。

この2つの概念を踏まえると、現代における「品質」のゴールとは、「完璧な品質」でも、「許容できる品質」でもなく、それは、「高い品質」でありながら、目標に辿り着けず中途半端な位置づけに存在しているものなのです。このような状況がある為、単に「品質」という言葉を用いるのではなく「エクセレンス」という用語が適していると考えられる理由となります。実際、ウェブスター辞典では、エクセレンスを「非常に優れた品質」と定義しています。つまり、品質マネジメントシステムの目的が「高い品質」であると強調したい場合には、エクセレンスという用語を使用する方が使いやすいのです。


なぜパフォーマンス エクセレンスなのか?

パフォーマンス エクセレンスという用語は、単に製品の仕様を満たすというレベルから、「バリュー・チェーン全体を通じて大きな成果を生み出し、顧客の期待に応える」という考え方にシフトする上で、非常に重要な概念となります。なぜなら、それは「品質に係る業務」から「業務の品質」へ注目すべきポイントへシフトしているからです。


パフォーマンス エクセレンスは新しく誕生した用語のようにみられますが、実際は、そうでもありません。例えば、1951年初版の「Juran’s Quality Handbook」の現在の副題は、「The Complete Guide to Performance Excellence」です。また、優れた品質に与えられる「Malcolm Baldridge National Quality Award」は、「Achievements in Performance Excellence(パフォーマンス エクセレンスにおける著しい業績)」に対して授与されるものと紹介されています。今こそ、パフォーマンス エクセレンスという用語の概念を、より明確に打ち出していく時期なのではないかと私は思います。


著者のご紹介
Mickey Garciaは、University of Floridaにてメディカルエンジニアリング学士号、Stanford UniversityにてMBAを取得後、Johnson & Johnson社で製造部門オペレーション及びシステムエンジニアとしてキャリアをスタートし、自動化生産システムの設計やバリデーションの責任者として活躍、また、シックスシグマブラックベルト品質改善プロジェクトも主導しました。その後、ライフサイエンス分野のソフトウェア企業において、QMSやECM、MES、 PLMなどの製品戦略もリーダーとして主導しました。2014年からマスターコントロールに入社し、現在は、Product Managerとして、医療機器業界向けソリューションの戦略立案や企画を担当しています。


本投稿は、英語の文献を元に翻訳または抄訳及び校正を行っており、本サイトに掲載されている全ての情報や画像の著作権は、当社(マスターコントロール株式会社)に帰属します(他社提供のクレジット表記入り画像等を除く)。コンテンツの再発行及び再配布は、個人利用の場合を除き、当社より許可を得た場合のみ可能です。また、本ブログを含む当社のWebコンテンツを利用することで発生する損害やトラブルについて、当社は一切の責任を負いません。

2016年12月28日水曜日

Happy Holidays from MasterControl!








All of us at MasterControl hope you enjoy this holiday season and have a happy new year!

2016年12月1日木曜日

Masters Forum 2016 ご来場のお礼

Masters Forum 2016へご来場いただき、誠に有難うございました。

2017年も開催を予定していますので、またのご来場を心よりお待ちしております。

Masters Forum イベント事務局


2016年11月7日月曜日

教育の有効性 ~QbD(Quality by Design)アプローチ~

様々な教育が社内では展開されていますが、
その有効性はどのように検証していますか?
Holly DeIaco-Smith, MS
HDS Consulting

コンサルタントという立場だと、クライアント全体で何が効果的に機能しているのか、共通の問題点とは何かを把握できるという利点があります。そのため、事例のガイダンスや共有する問題を回避するための実践的アドバイスの提供を目的として、プロジェクトにご一緒させて頂く機会が多くあります。

最近の例として、「教育の有効性を検証するための最善の方法とは何ですか?」といった質問をクライアントから受けました。「教育の有効性をどのように定義していますか?」と、コンサルタント的には定番の返事を返したところ、「はっきりとは分からないのですが、さまざまな監査で指摘されます」との回答がありました。


教育の有効性とは何か?
では、教育の意味を掘り下げて、定義するところから始めてみましょう。「効果的な教育」というと、担当者が教育で新たなスキルや知識を学んで、業務などを改善・向上することが頭に浮かびます。

基本的には、教育の有効性とは、教育を実施した結果、組織内における担当者の知識やスキル、行動パターンがどの程度、改善されたかで図ります。

簡単に言えば、教育の目的が実際に達成されているかということです。教育で予定された内容をすべて習得できているか?参加した担当者は、教育で学んだことを翌日の業務から活かすことができているか?ということなのです。

特に、GMP規制を受ける環境下では、教育の有効性が頻繁に取り上げられています。しかし、曖昧な部分が多いともいえます。いわゆる、教育の有効性が何であるか、どのように導入すればいいのか、有効な教育というものに対し規制当局は何を求めているかといった内容を、誰もが明確に理解できずにいるのです。規制の内容を見ても(後述する規制をご参照ください)非常に漠然としています。内容を要約すると、「組織は教育の有効性を定期的に評価するプログラムを持つこと」といった内容が述べられており、解釈する上でかなり曖昧な部分があります。この点に加えて、概念の実践に関しては、限られた実用的情報しかない点、また監査で指摘されたが内容は不明確であるといった現状を加味して、考えていきましょう。


本記事に関連するホワイトペーパー


教育の有効性についての認識


規制要件の観点からみた傾向
規制当局による教育の有効性への注目度は高くなっています。しかしながら、FDAが教育の有効性について指摘することは、組織の再教育(所見の結果やCAPA関連の場合が通常)が機能していないと再三に渡って実証される場合を除き、ほとんどありません。以下に示すサイクルについては、ご存じだと思います。


1. 監査の所見で、根本原因は人為的要因によると指摘を受ける。

2. 該当人員の再教育を実施する。

3. 逸脱が再発する。

4. 根本原因は人為的要因によると特定される。

5. 再教育を再び実施する。

6. そしてまた逸脱が再発というサイクルが繰り返される。

このような場合の典型として、根本原因の適切な分析が行われていないことが推測できますが、これは別のトピックとしましょう。

最近、元FDA担当者に、「製薬企業が有効な教育を行っているというデータの根拠や証言を示す資料として何を求め、何を以って適合との判断を下しているのでしょうか」といった質問をしてみました。その回答は、「根本原因である人為的要因の発生率が少しずつ低減され、安定していることです」というものでした。つまりこれは、査察で焦点になるのは、結果がベースになっており、教育関連の頑健なプロセスが構築されているかではないということです。


品質上の観点からみた傾向
ISO9000の旧バージョンでは、当初、教育ニーズの特定、教育の実施、記録の保管(適格性の一部として)に焦点が当てられていました。しかしながら、最新版では、力量及び教育の有効性に関する文言が追加されています。「6.2.2 力量、教育・訓練及び認識」では次のような記述があります。 

組織は、次の事項を実施しなければならない:
  • 製品要求事項への適合に影響がある仕事に従事する要員に必要な力量を明確にする。
  • 該当する場合には、その必要な力量に到達することができるように教育・訓練を行うか、又は他の処置をとる。
  • 実施した処置の有効性を評価する。

この文言は、規制当局と同様、ISO9000で注目すべき対象は、プロセスから成果へと移行していることを示唆しています。


過程から成果への移行
適切な担当者を対象に、妥当性のある教育が実行されていると示すプロセスや、文書化が整備されていることなどを証明するだけでは通用しません。こうした基本的な要件に翻弄されている企業も多いことかと思います。自身の業務や役割とは無関係な作業手順書(SOP)を読まなければならない状況に陥っている担当者に聞けば、きっとこの意見に賛同することでしょう。つまり、実施した教育に対する「有効性を定期的に評価」することが求められているのです。しかし、これは具体的には何を意味しているのでしょうか?

こうした規制上の要求事項をどのように解釈したらいいのか、役立つガイダンスがあれば良いのですが、残念ながら何もありません。定着しているカークパトリックの評価法を用いて、教育の有効性を測定することは可能です。カークパトリックの評価方法は優れたモデルですが、プロセスだけでなく成果においても整合性を確保することが求められる環境にどれだけ当てはまるでしょうか。施設レベル及び大規模な組織全体で教育を見渡し、「確かに整合性を確保しつつ、高い品質の教育を運用し、その結果として技能と適格性を有する人員を確保し、結果的に事業に対してより品質の高い成果(臨床データ、患者の安全性、医薬品など)を生み出しています」と言えるためにはどうすべきなのでしょうか?




何から手をつけたらいいかわからない方のために、教育の有効性評価へ簡単に適用できる方法をご紹介したいと思います。


教育の有効性への2段階アプローチ





教育の有効性の確保
組織は、教育の設計、開発、提供方法の最善策・事例における重点実施項目から教育の有効性を確保することが可能です。これはまさにQuality by Designアプローチであり、担当者が教育に参加するより前のタイミングで発生します。

  • 方法は?
成人対象の学習や教育の設計、開発、提供におけるベストプラクティスを標準の教育方法論に組み込むことで、組織は「適切なタイミングで適切な人員に対し、適切な指導者による適切な教育を実施し、その結果として適切な成果を挙げる」といった目標を達成することが可能となります。

  • どのようなもの?
Quality by Designアプローチの例を以下に示します。



*注:これはすべての教育プロセスの総合的な知見を示すものではありません。


教育の有効性の評価
組織は、教育完了後、教育の定期的なレビューを通じて、その有効性を評価することができます。

  • 方法は?
定期的な評価は、個々の施設レベルで実施されることが多いのですが、複数の施設を有する大規模なグローバル組織を見越した密接な連携のもとで実施することもできます。教育の有効性の評価は、担当者が教育に参加した後に実施し、特定の定期的レビューに位置付けることができます。

  • どのようなもの?
定期的レビューの実施については次のとおりです。
      • 選ばれた教育に対し監査を実施
      • レビュー結果を文書に記録
      • 教育の有効性確保のための継続的改善

重要事項:最低限実施しなければならない評価の定義
定期的レビューの実施前に、特に組織の拠点が複数の場合には、必要最低限実施すべき評価項目を明確にしましょう。 例として、教育の有効性を評価する施設/場所/組織が、最低限採用している評価方法を以下に示します。




個人的には、このように必要最低限の評価を用いることで、教育の有効性の是非を実感できると思っていますが、より多くのデータを示すための評価方法は他にもあります(フォローアップ評価、担当者の技能証明、年1回行う達成度(パフォーマンス)の評価など)。注意点としては、やりすぎないということです。

選ばれた教育に対し監査を実施
評価法を定め定期的レビューを行う準備が整ったら、どの教育を評価すべきでしょうか。私は、監査のアプローチを推奨しています。監査のアプローチでは、定期的レビューの際に、多大な労力を費やすことなく教育の有効性について、極めて正確な判断をすることができるからです。定期的レビューで実施例を挙げてみましょう。

1. 有効性の評価に合理的と思われる教育のパーセンテージまたは最小値を決定します。教育は、各種を織り交ぜるよう(最低ハイリスクやハイインパクトトピック向けの講師主導型の教育を1つと自修型教育を1つ等)にしてください。脚注:* Read and Understand (AKA Read & Sign) “Training” is not considered a self-study.

2. 最低限の評価にて教育の有効性を評価する。「担当者の評価完了」に関する2番目の測定に移りましょう。アプローチの例は次の通りです。

  • 選択された教育別に全セッションを通じた参加者総数の25%(あるいは、各組織で適切な割合)に対し評価スコアを抽出する。
  • 評価スコアをチェックする。
  • 次の考察を行う
    • チェックした担当者評価スコアの内、目標達成率について、達成期待値未満である割合は?この場合、組織のスコアから不適合状態であると考えられます。
    • 25%以上か
    • 特定の教育で不適合評価の割合が25%以上であれば、その理由を特定します。
    • 根本原因分析を行い、施設内でどのように、誰が、いつまでに修正するかについて文書に記録します。

必ずしもこの手順に従って評価する必要はありません。1つの例ですが、この例では、教育の有効性の評価が、部分的ですが見えるようになります。次のステップでは、監査や教育の結果、その後のアクションを文書に記録し、これらを用いて継続的改善プロセスへ反映します。

成熟した教育管理が有効性には必要
現実的に、教育の有効性には教育管理の成熟度が考慮されます。「教育の有効性を確実にする」という記載で、標準的な教育の方法があると言ったことを覚えているでしょうか?方法は、完全なものである必要はありませんし、フレキシブルであって良いのですが、一貫性と基準の採用が要求されます(例、維持に関する基準 – 担当者に期待する読み込み、理解する手順書の数の制限、教育時間の制限)。組織は、教育プロセスの完成度を十分に高める必要があります。最善の方法に繋がるような完成度の高い教育機能が欠けているにも関わらず、なぜ、教育の定期評価の構築に多大な労力を費すのでしょうか?そこからは常に同じ結果、つまり非効果的な教育が導かれるしかないのです。

【結論】
事前に十分な時間を費やし、教育の設計、開発及び提供を行ってください。これにより担当者は成果を挙げてくるはずです。教育の有効性を最も良く示す方法として、逸脱の減少になります。

教育の有効性を確保するうえで、成果に基づいたアプローチが欠けていては、担当者の業務レベルは向上・改善されず、品質もまた同じ道筋を辿ることになるでしょう。

法規制に関する参照- GMP


オーストラリア
Therapeutic Good Administration (TGA) - Australian code of good manufacturing practice for human blood and blood components, human tissues and human cellular therapy products Section 208.
「継続的教育を行うこと。 実践的有効性を定期的に評価すること。」https://www.tga.gov.au/book/personnel-and-training

European Union
The Rules Governing Medicinal Products in the European Union
Volume 4 – EU Guidelines for Good Manufacturing Practice for Medicinal Products for Human and Veterinary Use, Chapter 2: Personnel
Section 2.11 Training
“GMPの理論及び実践に関する基本訓練以外に、新規雇用人員は彼らに割り当てられた職責に対し適切な訓練を受けること。継続的教育を実施しその実践的有効性を定期的に評価すること。教育プログラムが準備されており適宜製造部門の長または品質管理部門の長のいずれか一方が承認していること。訓練記録は保存しなければならない。」

European Medicines Agency – EMA(欧州医薬品庁)
COMMISSION DIRECTIVE 2003/94/EC, Article 7
Personnel
「人員は、特に品質保証及びGCPについて必要な場合は、治験中の医薬品の製造のための特定の要求事項に関し、その概念及び適用について、導入時または実施中教育を受けること、そして教育の有効性について検証すること。」

Health Canada(カナダ保健省)- GMP
C.02.06 Personnel
1. 「継続して行われる教育の有効性を定期的に評価すること。」

World Health Organization(世界保健機関)(WHO)
WHO – Annex 2 - WHO good manufacturing practices for pharmaceutical products: main principles
Section 10: Training
“10.2 GMPの理論および実践に関する基本訓練以外に新規雇用人員は割り当てられた職責に対し適切な訓練を受けること。継続的に訓練も実施し、実効性は定期的に評価されること。承認された教育プログラムが準備されていること。”


著者のご紹介
Holly Deiaco-Smithは、企業診断に関するコンサルティングを20年に渡って従事してきた経験により、クライアントの皆様がさらなる成功を実現させるために、改善の支援を行っています。Big 4でAccenture及びIBMグローバルサービスのコンサルティングを経験し、最善方法論、最先端の実践手法、クライアントコンサルティング業務に関する基礎を築きました。Holly女史は、教育的技術でMSを取得、Six Sigmaに精通し、 Myers-Briggs Type Indicators Steps I & II.の管理及び解釈の認定を受けています。
戦略的な計画、工程改善など、主に、最先端の実践手法、組織改革、大人を対象にした学習の設計・開発と行動変化管理などの経験を有しています。企業にとって、優秀な人材開発の必要性が必須となっている現在、クライアントの学習戦略における定義や改善の支援を行っています。
クライアントと共に共同で考えるユニークな手法と管理改善への注目度の高さによって、秀逸なサービスと結果を提供しています。お問い合わせは、610-871-2316 またはhjdeiaco-smith@hdsconsulting.comをご利用ください。HPアドレスwww.hdsconsulting.com


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2016年10月5日水曜日

Masters Forum 2016 開催のお知らせ


マスターコントロール製品をご利用いただいているお客様、また、その導入をご検討中のお客様向けに、業界の最新動向や製品の最新情報をご提供するイベント「Masters Forum」を開催いたします。

本イベントには、行政機関や企業でご活躍されていた専門家の方々や、マスターコントロールの公式パートナーによる業界セッション、米国本社にて製品のプロデュースに携わっている担当者の講演などを予定しています。また、マスターコントロール製品のデモブースもご用意しておりますので、皆さまのご来場をお待ちしております。




開催場所・日時
  • 日時:2016年11月29日(火)13時から19時30分まで
  • 場所:UDX GALLERY(秋葉原UDX内4F)
  • 〒101-0021 東京都千代田区外神田4-14-1(秋葉原駅下車徒歩すぐ)




注意事項
  • 席数に限りがございますので、お早目のお申込みをお願い致します。
  • IT関連ならびにコンサルティング企業のご来場は、事前許可を得ている例外を除き、ご遠慮いただいておりますので、ご了承ください。
  • Masters Forumでは、当イベントへの参加登録にオンラインのイベントプラットフォーム「EventRegist(イベントレジスト)」を採用しています。購入手続きには、「EventRegist」への会員登録が必要となります。

Masters Forum 2016 特設Webサイト

ご登録はこちらから:http://mastersforum.jp/

2016年9月6日火曜日

eTMF管理:ご使用のソフトウェアはOne-Trick Pony?それとも・・・



One Trick Ponyとは、直訳すると「一つの芸を持つポニー」
ですが、「芸が一つしかない人(または物)」という意味です。
電子治験マスターファイル(eTMF)向けソリューションを検討
される場合、One-Trick Ponyと呼ばれるような一つの機能だ
けが特徴的なソフトウェアではなく、高い汎用性を備えたソリ
ューションをお選びください



Patricia Santos-Serrao
MasterControl's Market Segment Manager
Global Pharmaceutical, Blood & Biologics

電子治験マスターファイル(eTMF) ソリューションをご検討中の企業の皆様は、「eTMF業界のリーダー」、あるいはこの手の宣伝文句を掲げるベンダーを目にすることが多いかと思います。数多くのベンダーがリーダーと称していますが、eTMF分野におけるリーダーとはいったい何を意味するのでしょうか?eTMF管理目的で導入予定のソリューションを評価する場合、どこを重要視したら良いのでしょうか?この質問に明確な回答を提 示することは、思ったよりも難しいことなのかもしれません。






eTMF要件の明確化
「臨床試験の管理は、単に臨床試験を通して作成された文書を管理するだけの作業にとどまるものではない」と言われています。リスク管理やモニタリング、監査、データ収集、教育、ベンダー管理、試験実施計画書からの逸脱の管理等、臨床試験の成功に影響を与える要素は多く存在します。試験に関連する活動や文書、チーム内での連携を包括的に管理することができれば、の透明性だけでなく効率化の向上も果たすことができるのです。

eTMFにおいて見落としがちなのは、医薬品開発業務受託機関(CRO)や治験依頼者、メディカルライター、治験責任医師、その他の外部試験関係者との文書のやり取りや共有化、共同作業の必要性です。CV、FDAフォーム、IRB承認などの文書が試験施設で数多く作成され、そうした文書が施設や試験の件数分、さらにCRAの人数分存在することになれば、文書のインポート、索引付け作業を四六時中行うことになりかねません。ソリューションを使用して治験責任医師の施設からeTMFに文書を直接的に、しかも簡単に提出したり管理したりすることができるのであれば、臨床担当者は付加価値のある職務に集中し、より多くの時間を費やすことが可能となります。また、ソフトウェアを使用して、CROやメディカルライター、監査担当者といった外部の関係者と、文書の作成やレビュー、共同作業、承認手続きができるとなれば、文書化の際のレビューサイクルが短縮され、より多くの時間を費やすことが可能となります。また、ソフトウェアを使用して、CROやメディカルライター、監査担当者といった外部の関係者と、文書の作成やレビュー、共同作業、承認手続きができるとなれば、文書化の際のレビューサイクルが短縮され、より多くの時間を本来の業務に費やすことができるのです。


本記事に関連するホワイトペーパー


eTMF要件を超えた視点
eTMFソリューションを評価する際、eTMF文書の作成や確認、承認といった当面のニーズを超えた視点で判断してみることが必要です。eTMFを管理する場合、収集あるいは発信した情報を継続的に管理する為、文書の現行ステータスやレビューサイクルの把握、権限や依存性の管理が必要となります。


また、臨床試験終了後の文書管理や発信の容易性も見極めなければなりません。例えば、FDA(米国食品医薬品局)など各国の規制当局への販売承認申請書として利用、提出する際の利便性を見極めます。また、短絡的な判断に注意することも重要です。短絡的な判断とは、組織全体における特定分野に対する投資という見方ではなく、臨床ニーズを満たすことができるソリューションとして投資を導くことです。貴社でeTMFソリューションを検討中であれば、eTMF管理を超えたソリューションの潜在的可能性について、次の要件を確認してみてください。



社外関係者
このeTMFソリューションを使用することにより、社外関係者(CROや治験医師)との文書業務の分担、レビュー、共同作業を円滑に行うことができるのか?

臨床試験を外注する企業が増える状況では、情報や文書の共有化などの日常業務に外部関係者が加わることによって、「実質的な」臨床試験関係者間の業務に支障をきたすようでは困ります。試験チーム内では、治験に関連する文書作成業務を共同で円滑に実施できる機能があることが必須となります。


臨床試験の品質
このソリューションによって、臨床試験の品質に関する文書(標準的な「eTMF」ではない臨床試験SOPなど)を管理することが可能であり、臨床試験関係者が必要な場面で手順書を簡単に利用することができるか?

eTMFの文書収集は、治験関連文書のコンテンツに綿密に対応するものですが、手順書や業務の実施方法や規制準拠 (HIPPAや盲検法など)をまとめたSOPなどの臨床試験の品質に関連する文書は含まれません。eTMFには組み込まれていませんが、疑問が生じた際に臨床試験の品質に関連する文書が同一システム上で即座に利用できるようにしたとしたら、その後の業務のやり方は違ってきます。利用できる場合にはその手順に従って業務を遂行できますが、利用できない場合には、数か月前に受けた教育の内容を思い出すことに頼るしかないのです。


GCP教育
臨床試験チームによる臨床試験手順の理解を図るためのGCP教育や教育記録の管理が可能か?

臨床試験の品質に関連する文書は、日常業務を行う上で必須の文書です。そして、臨床試験関係者全員に臨床試験の業務遂行にあたり、誰が、何を、どこで、いつ、なぜ行わなければならないのかを周知徹底することは、臨床試験品質管理者及び試験管理責任者の責任となります。これが正常に機能しない場合には、試験全体の品質に重大な影響を与えてしまうことになりかねません。


薬事業務
当局への申請が必要な臨床試験の関連文書は、どのような方法で薬事部門に提供可能か?

臨床試験実施業務と薬事部門業務は、臨床試験を通じて緊密な関係を維持しながら行っていくことが非常に重要となります。薬事業務には、治験医師の文書や治験実施計画書の修正や有害事象の更新など日次または週次の頻度による提出義務が存在します。eTMF管理ツールがeTMFのみを管理し、当局への申請文書を管理しない場合、臨床関連文書をシステムからエクスポートし薬事システムにインポートする必要があります。この場合、申請文書と原資料のリンクは存在せず、文書がどこで、いつ提出されたかといった履歴を残す機能は失われてしまいます。


他部門と連携を取らないやり方の排除及び透明性・効率性の向上
他部門と連携を取らないやり方は組織内に蔓延し、非効率性をまねき品質の低下をもたらします。真のテクノロジーとは、他部門と連携を取らないやり方を最大限に減らし、社内及び社外の関係者間における情報の交換や共有を促進しうるものであり、またそれを果たすべきものであります。企業全体の文書管理が単一プラットフォームを使用して行われる場合、各部門特有な文書管理ニーズに関連する機能を組み合わせた構成が可能となります。つまり、敏捷さと透明性を実現する能力を制限してしまうような見えない壁を作ることなく、各部門が情報管理に必要なものを入手できる体制を整えることができるのです。

Multi-Faceted Steed「多才な(芸を持つ)馬」
複数のeTMFソリューションを検討されている場合、そのソリューションはeTMF管理以外に何ができるのか、ベンダーに聞いてみてください。One-Trick Ponyと呼ばれるような、芸が一つしかないソフトウェア(ポニー)ではなく、Multi-Faceted Steedと呼べる、多才な(芸を持つ)ソフトウェア(馬)を探してみましょう。


著者のご紹介
Patricia Santos-Serraoは、Western Connecticut State University及びUniversity of Phoenixにて経営学の学位を取得後、医薬品業界の薬事や臨床分野にて、20年以上もの経験を有するライフサイエンス分野のプロフェッショナルで、Schering-PloughやBoehringer Ingelheimでは、薬事や臨床分野を担当していました。現在は、マスターコントロールの医薬品や血液、バイオ分野向けのプロダクトマネジャーです。マスターコントロールに入社する前は、品質やコンプライアンスを管理するソフトウェアメーカー「Qumas」にて、医薬品R&D分野向けの製品企画やセールス、マーケティング、導入サービスなどをプロデュースし、特に、申請文書管理とTMF管理の分野に注力していました。また、複数の医薬品やバイオ、医療機器メーカーに対して、電子文書管理や申請文書管理、eCTD、各国の申請文書向けソリューション導入の支援の経験もあります。現在は、RAPS(Regulatory Affairs Professional Society)やDIA(Drug Information Association)のワーキンググループでも活動しており、RAPS及びRACBからRACB(Regulatory Affairs Certification Board)の認定も受けています。

本投稿は、英語の文献を元に翻訳または抄訳及び校正を行っており、本サイトに掲載されている全ての情報や画像の著作権は、当社(マスターコントロール株式会社)に帰属します(他社提供のクレジット表記入り画像等を除く)。コンテンツの再発行及び再配布は、個人利用の場合を除き、当社より許可を得た場合のみ可能です。また、本ブログを含む当社のWebコンテンツを利用することで発生する損害やトラブルについて、当社は一切の責任を負いません。

2016年8月24日水曜日

Quality Managerが品質文化を創造する6つの方法

「品質」に対する共通認識を持つことが、品質文化を育てる唯一の方法です
Beth Pedersen
Marketing Communications Specialist, MasterControl Inc.


Quality Manager(品質責任者)は、非常に大変な役割です。製品やサービスのライフサイクル全体において、一定の品質と安全性を確保する責任があり、様々な経験や知識を駆使して、対応することが求められます。その為、日々の業務も、品質に関わる様々な分析や測定、評価といったことが中心となり、食事中など勤務時間外でも品質のことを考えているといった方も少なくないと思います。そのような多忙な毎日が続いていくと、品質について熟考する時間も取りにくいかと思いますが、本稿では、言葉の基本に戻って、顧客からの要望や義務といった見方ではなく、本来の「品質」の概念について、検討したいと思います。


まず、「品質」の意味に注目してみましょう。「品質」という言葉には数多くの定義がありますが、American Society for Quality(ASQ)における定義は以下の通りです。

個人またはセクターで独自の定義が存在する主観的な言葉。専門的な利用方法としては、次の2種類が挙げられる。


       1. 明示または黙示のニーズを満たすような性能に関わる製品またはサービスの特徴
       2. 欠陥や不備を伴わない製品またはサービス


Joseph Juran氏によれば、品質とは「使用する上での適合性」であり、また、Philip Crosby氏は「要求事項への適合性」としています。

欠陥や不備を伴わない高品質の製品及びサービスを届けるためには、組織的な努力を結集させる必要があります。しかし、品質という用語に「個人やセクター独自の定義がある」のであれば、どのようにして一貫した品質を確保できるでしょうか。ASQ 及び Forbes Insights*1の調査では、品質文化の必要性が指摘されており、品質について組織で共通の理解を深め、共通言語で表現し、全従業員が品質重視の行動を取るといった環境を備える必要性があります。


本記事に関連するホワイトペーパー


企業文化を変えることは容易ではなく、一人で実現できるものでもないですが、品質文化へと大きく踏み出すためにできることを、いくつかご紹介します。


1. 品質について定義する

品質という言葉には、上述のものを含めて数多くの定義があります。一番重要なのは、社内でどのように定義するか、あるいは顧客が品質をどのように定義するかということです。品質の意味について他部門の責任者と意見を交わし、品質を定義してみてください。可能ならば、顧客ニーズや顧客にとっての品質とは何かについて、顧客とのコミュニケーションを図ってみてください。もし無理であれば、顧客情報を見直して顧客の立場に立ってみるとよいでしょう。既に組織における品質が定義されている場合には、従業員への周知を徹底し、職務ごとに品質が持つ意味とは何かを社員と話し合ってみてください。

品質の定義が定まったら、企業全体の目標や価値観が要約されている短文で覚えやすい理念を作成しましょう。頻繁にこの理念を復唱し、これを指針として業務にあたり、従業員にもこのやり方を推奨してください。理念の例をいくつか挙げてみましょう。「我が社における最優先事項は品質です。全社員が責任をもって実行します」や、「品質とは安全で効果的な製品を届けることであり、我々の原動力です。」品質の定義や理念は、単に標語にすればよいというのではなく、説得力があることが大切です。 


2. 従業員の手本となる

従業員や組織に備わってほしいと思う品質を、まずはご自身が実践してください。自らの仕事やチームに誇りを持つことです。他者に一定レベルの品質を求めるのであれば、自身も同様の高い基準を保つ必要があります。周知の事かもしれませんが、従業員の手本となるということは、効果的なリーダーシップ術のひとつであり、驚くほどの変化をもたらします。従業員と同様、管理者も変革(品質への取り組み方の変更)に抵抗を感じることがありますが、それでも品質への取り組みの強化に挑戦してみてください。そしてチームにおける変革を決して軽視しないようご注意ください。もっと正確に言えば、変革に誠実に取り組み、それが個々の職責にどのような意味をもたらすのか、従業員との率直なコミュニケーションが欠かせないのです。

品質を取り締まるのではなく、生活の一部にするのです。各部門の取り組みは会社のために役立つことをなすためであるという確固たる信念を管理者が持つことで、社員は企業の品質の定義や目標を信じ、納得できるようになるのです。単に管理能力だけでなく、管理者の指導力というものが、社員が正しいことを正しく行うことへの後押しとなります。なじみのある古い格言に「有言実行」とありますが、まさにその通りなのです。


3.品質に対する動機づけや「ゲーム感覚」での取り組み

品質改善の取り組みへのアイデアを集めるために、小規模でも切磋琢磨する場を設けてみましょう。評価を行い、実行できる可能性が最も高いアイデアや事業への影響力が高いと思われる内容を提案した従業員あるいは部門を表彰するとよいでしょう。提案されたアイデアや評価結果は社内で発表します。こうすることにより、品質に関する意識を公に称賛できるだけでなく、他の社員のモチベーションを向上させることができるのです。別の言い方をすれば、各々の業務や仕事ぶりの品質が、企業の品質目標にどのように貢献できるかということを全社員に問いかけることになる訳です。こうしたやり方は、品質を維持するために作られた規則を押し付けるよりも社員の心を掴み、品質に対する自覚を持つために、非常に有効な手段となります。

品質に対する「動機づけ」の手段には、品質評価基準に関わる社内表彰や認証制度、優秀な業績を残した社員を社員自身が直接推薦する機会を設けたり、社員個人への報酬、ボーナスの支給や昇格など、他にもいろいろあります。


4. 品質向上を目的とする要員の確保

Quality Managerの数多くの業務の中でも、雇用は重要なものだと考えられます。雇用という非常に大切な場面で、自社で成長を見守りたいような品質への価値観を既に身に着けた人材を選ぶ権限があるわけです。面接の際には、新卒であれば、品質を理解しているか、また経験者の場合には、前職における具体的な例を挙げてもらうなど、品質に関連する質問をいくつか訊ねてみてください。

入社時の会社説明では、品質に関する企業の方向性、価値観や目標を説明してください。企業にとっての品質の重要性や社内での品質の話題を中心に話すとよいでしょう。可能であれば新入社員教育の場に上級管理者も加わると、社内の様々な立場からみた品質の重要性が伝わると思います。


5. 「品質の共有化“Quality Share”」ミーティングの開催

一日、一週間、あるいは月に1度(スケジュール次第)、部門内の人員が集まり、出席者が順番に、品質に関する事象や部門にとって有益な経験談を報告する場を設けるとよいでしょう。例えば、業務関連、あるいは業務とは無関係なことでもかまいません。これは、品質に関連する事象を特定する訓練になり、品質の視点からの発想が身に付きます。業務と関係する品質の事象が共有できることで、費用負担を生むミスの繰り返しを回避することができるのです。部門内の人にとっては事象を聞く良い機会になるだけでなく、互いに学び合い、部門内で共有の土壌が認識できますし、認識の相違が見つかれば足並みをそろえる良い機会となります。時々、数分程度の会議を開催するだけでも、オープンで前向きな話し合いができ、他の重要な議題に発展する可能性もあるのです。


6. Lean Six Sigma認定

品質を考える際には、ビジネス運営を改革するための方法論で広く知られるツールを使うことも良いアイデアだと思います。リーン式哲学では、運営や文化、指導力について、無駄を排除し、顧客にとって価値あるものを強化する必要性を述べています。Six Sigmaでは、経営における管理能力や品質改善への取り組みに注目しています。いずれか一方あるいは両方の認定を受ければ、部門や組織全体に対して効果的な働きかけができるでしょう。

品質管理部門の管理者は、日々、品質(またはその欠如)に取り組んでいらっしゃるわけですから、品質の重要性はすでに気づいているはずです。企業では、品質プロセスへの取り組みや品質関連の規則や基準へ適合させるべく熱心に取り組んでいると思いますが、義務とされることを文化へ変更することで本物の利益が生まれるのです。品質の在り方を組織の一部とするために何ができるのか社内で考えてみてください。方針を僅かに変える、つまり、Quality Managerは品質を監視するものといった考え方から、管理者は積極的に品質を育てるものと考えを変えることで、品質管理の価値観の改変にどう役立つのか、実際に体験してみてください。


本レポートは、ASQ/Forbes Insightで発表された2014年に実施された調査に基づくものです。詳細はhttp://asq.org/culture-of-quality/にアクセスしてください。

[1] ASQ and Forbes Insights. “Culture of Quality: Accelerating Growth and Performance in the Enterprise.” http://asq.org/culture-of-quality/. Accessed December 31, 2015.


【その他の情報元】

CEB. “Building a Culture of Quality.”

HBR. “Creating a Culture of Quality.” https://hbr.org/2014/04/creating-a-culture-of-quality

LNS Research. “The Do’s and Don’ts of Changing a Quality Culture.”

LNS Research. “Quality Management Strategy: Building a Better Culture.”

ご自身の組織には品質重視の文化はありますか?皆様のコメントをお待ちしております。


著者のご紹介
Beth Pedersenは、マスターコントロールのマーケティングコミュニケーションスペシャリストで、Microsoft社やNovell社、NetIQ社、SUSE社、Attachmate社の企業向けソフトウェアに関する経験から、テクニカル分野及びマーケティングに関する執筆活動を行う。University of Wisconsin-Madisonでライフサイエンスコミュニケーション学士号、及びIT University of Copenhagenでデジタルデザイン及びコミュニケーションの修士号を取得。


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