2018年8月28日火曜日

ISO、エネルギーマネジメントの最新規格「ISO 50001:2018」を発行


ISO(国際標準化機構)は、企業のエネルギー利用に対する継続的な改善を組織全体で実現するマネジメントシステム「ISO 50001:2018」を発行しました。この改定により、ISO 50001:2011を取得済の企業は3年以内に改訂版への対応が必要となります。また、今回の改定がISOのマネジメントシステム規格の共通構造であるHLS(ハイレベルストラクチャー)への対応だったこともあり、ISO 9001やISO 14001といった他のマネジメントシステムと構造の共通化が行われ、この対応に関連して様々な要件に対する改訂が行われました。また、レビュープロセスやEnPls(エネルギーパフォーマンス指標)、エネルギーに関するデータ収集に関する要件も更新されています。

ISO 50001:2018
https://www.iso.org/standard/69426.html

2018年8月24日金曜日

ガイダンス更新情報(FDA)

FDAより下記のガイダンスが発表されました。

Hematologic Malignancy and Oncologic Disease: Considerations for Use of Placebos and Blinding in Randomized Controlled Clinical Trials for Drug Product Development Guidance for Industry (PDF - 61KB)
対象:医薬品
カテゴリー:Clinical/Medical
ステータス:DRAFT
発表日:2018年8月23日

Osteoarthritis: Structural Endpoints for the Development of Drugs (PDF - 60KB)
対象:医薬品
カテゴリー:Clinical/Medical
ステータス:DRAFT
発表日2018年8月22日

2018年8月22日水曜日

ガイダンス更新情報(FDA)

FDAより下記のガイダンスが発表されました。

Quality Attribute Considerations for Chewable Tablets Guidance for Industry (PDF - 169KB)
対象:医薬品
カテゴリー:Pharmaceutical Quality/CMC
ステータス:FINAL
発表日:2018年8月20日

Microdose Radiopharmaceutical Diagnostic Drugs: Nonclinical Study Recommendations (PDF - 83KB)
対象:医薬品
カテゴリー:Pharmacology/Toxicology
ステータス:FINAL
発表日:2018年8月20日

2018年8月20日月曜日

MHRAのデータインテグリティー ガイドライン(ファイナル)に関して

MHRAのデータインテグリティーに関するガイドラインの世界に与える影響

FDA(米国食品医薬品局)がデータインテグリティーやcGMPに関するガイダンス(ドラフト)を発表してから約2年が経過しました。大きな話題性とともに発表された一方、記載に基づいて対応することが難しい条文もあり、関係者からも様々な批判の声が上がりました。

FDAによるドラフトガイダンスの最終化を待っている間、イギリスのMHRA(医薬品・医療製品規制庁)から、「GxP Data Integrity」に関するガイダンス(ファイナル)が発行されました。この文書はPIC/SやWHO、OECD、そしてEMAのデータインテグリティーの要件と連携しており、リスクや優先度、ライフサイクルといったデータマネジメントに対するリスクベースのアプローチが記載されています。

続いて、このガイドラインに記載されたデータインテグリティーの原則は下記の通りです。

  • 企業は、紙や電子といったフォーマットを問わず、全てのデータは完全で一貫性があり、正確であることを確実にできる組織としての文化を構築する必要があります。
  • 自動化またはシステム化された運用から紙ベースに戻す、またはその反対を行ったとしても、データインテグリティーに対する適切な管理が必要です。
  • データインテグリティの弱点が発見された場合、関連する全ての業務やシステムに対して、適切な是正措置・予防措置を実施し、単発の処理で終わらないことを確実にしなくてはなりません。
  • FDAのドラフトガイダンスでは、データは、Attributable(帰属性)、Legible(判読性)、Contemporaneous(同時性)、Original(原本性)、Accurate(正確性)を兼ね備えているべきというALCOAの概念を紹介しており、MHRAガイダンスでは、Complete(完全性)、Consistent(首尾一貫性)、Enduring(存続性)、Available(利用可能性)を有するべきというデータの新たな概念「ALCOA+」について言及しています。
  • 製品や患者への影響が軽微なデータの場合、管理の労力や頻度の軽減が認められる場合があります。
  • システムとプロセスは、データインテグリティの原則に準拠するように設計する必要があります。
  • 生データ/ソースデータを記録する様式へのアクセスは、適切に管理する必要があります。記録の再作成等を防止する為、他のデータとの一致にて確認できる手法(ページ番号等が記載された管理台帳などの利用)も必要です。
  • 作業を記録する記録者を作業者の代わりに用いることは、正当性が認められる場合、その検討が認められています。これは、作業者が業務と並行で記録することで、製品や業務の質に損害が生じる場合などが一例として挙げられています。この場合、別の担当者による記録作成は、遂行している業務と同時に行われるべきであり、記録には業務を実施した担当者と記録した担当者の双方を明記する必要があります。業務を行った担当者による記録への署名は、可能な限り同じタイミングで行うべきではありますが、この署名は事後に行うことも認められています。
  • 測定やサンプリング、または取得した数量ではない状態に対して、有効な科学的正当性を示せる場合、そのデータを除外することができます。しかし、どのような状況下でも、その正当性を文書化し、データのレビューや報告時に検討の対象とするべきです。また、全てのデータ(除外したものも含む)は、オリジナルのデータと共に保管し、レビュー時に、データを除外するという判断が正しかったのか確認できるような形式にする必要があります。
  • アクセスコントロールをフル活用し、担当者は自身の役割に必要な機能のみアクセスできる環境を整え、各操作を特定の個人に帰属できるようにする必要があります。企業は、各スタッフに与えたアクセスレベルを提示できるように管理する必要があり、ユーザーのアクセスレベルに関する履歴が確認できるようにする必要があります。
  • 理論的根拠がサポートするデータインテグリティのリスクに基づき、その条件にて運用可能な文書化されたシステムの設計や実装、運用することが企業には期待されています。適切なアプローチの一例は、データインテグリティに関するリスクアセスメント(DIRA)を実行することです。DIRAは、データの作成または収集するプロセスを洗い出し、それぞれのフォーマットと管理を確認、各データの重要度と本質的なリスクを文書化することを意味しています。

FDAがドラフトを発行してから2年が経過した一方、当局は暫定的にこのガイダンスの多くの原則に依拠し対応を行っている関係上、多くの企業に対してウォーニングレターが発行され、輸入停止といった厳しい措置が取られたケースも発生しています。このような状況を踏まえると、FDAがこのガイダンスを最終化することは急務であり、記載に基づいた対応が難しい条文等で苦労している企業への解決策にもなることが期待されています。



著者のご紹介
Mark L. Schwartz
Director, Hyman, Phelps & McNamara, P.C.

Mark L. Schwartzは、(Hyman, Phelps & McNamara P.C.のディレクターを務め、生物学、医薬品コンプライアンス、並びに規制問題に関しクライアントへのアドバイスを行う。さまざまな役職を経験しながらFDAで約13年を過ごした後に、同社に入社。直近では、CBERのOffice of Compliance and Biologics Quality(約140人)の副部長を経て、コミッショナー、センタディレクター、Compliance and Biologics Quality部門やCBERとCDERのその他部門のディレクターに生物製剤、医薬品及び医療機器に係るさまざまコンプライアンス問題に対する助言を行う。

本投稿は、英語の文献を元に翻訳または抄訳及び校正を行っており、本サイトに掲載されている全ての情報や画像の著作権は、当社(マスターコントロール株式会社)に帰属します(他社提供のクレジット表記入り画像等を除く)。コンテンツの再発行及び再配布は、個人利用の場合を除き、当社より許可を得た場合のみ可能です。また、本ブログを含む当社のWebコンテンツを利用することで発生する損害やトラブルについて、当社は一切の責任を負いません。

ガイダンス更新情報(EMA)

EMAより下記のガイダンスが発表されました。

Draft guideline on clinical investigation of medicinal products in the treatment of epileptic disorders - Revision 3
ステータス:DRAFT
発表日:2018年8月17日

2018年8月17日金曜日

ガイダンス更新情報(EMA)

EMAより下記のガイダンスが発表されました。

Draft guideline on similar biological medicinal products containing recombinant granulocyte-colony stimulating factor (rG-CSF) - Revision 1
ステータス:DRAFT
発表日:2018年8月15日

Guideline on core summary for product characteristics for human albumin solution - Revision 3
ステータス:DRAFT
発表日:2018年8月13日

Guideline on core SmPC for human plasma derived and recombinant coagulation factor VIII products - Revision 3 
ステータス:DRAFT
発表日:2018年8月13日

Guideline on the clinical investigation of recombinant and human plasma-derived factor VIII products - Revision 2 
ステータス:DRAFT
発表日:2018年8月13日

治験実施医療機関選定のための10個のポイント

実施医療機関選定は、治験の実施において極めて重要な要素です。
実施する治験の内容に適した医療機関を選択することが成功の鍵となります。

各治験の実施は長期に渡り、治験実施には様々な管理プロセスの確立・運用が求められます。新薬を上市するまでに要する費用は20億ドル以上、市場参入遅延が発生した場合、その損害は1日あたり、100万ドルから800万ドルと推計された調査結果が発表されています。その為、治験全体の運用には非常に高度な効率性を考慮する必要があり、その点において、治験実施医療機関の選定が極めて重要です。

昨今、課題が発生した治験に対するサポートを主体としたビジネスが増加しているように、発生する問題を抑制する上で鍵となるのは、各治験の内容に適した医療機関を選択することです。

Tufts Center for the Study of Drug Development(CSDD)の調査では、目標症例数に達しなかった施設が37%、1例も得られなかった施設が11%と発表されています。最終的には、89%の治験で目標症例数に届いていますが、これは大幅なスケジュール遅延を意味しており、結果として、膨大な追加費用が発生しています。

このような問題に対して、製薬会社では必要数以上の医療機関と契約するなどの対応を行っている一方、このアプローチは、製薬会社と医療機関、CRO間における信頼を揺るがすことであり、大幅な費用増や遅延につながっています。

さらには、毎年約40%の治験責任医師がこれ以上の治験実施を望まないという判断をしている一方、一般的な多施設共同治験には約30%の新規医療機関を含める必要があり、結果として世界的なCRA不足が発生しています。

医療機関の選定が不十分であると、目標症例数に対する達成率の予測も不確実なものとなり、結果として治験の中止や終了になってしまう場合、約20%のコスト増をもたらす危険性もあります。その改善策として、適切な医療機関施設の選定におけるポイントを幾つかご紹介いたします。

1. 医療機関の設備・機器
プロトコールに明記された要件を満たす設備や機器が医療機関に備わっていること。

2. 担当者の経験等
法規制の遵守や治験のモニタリングを実施する上で必要な経験等を有する担当者がいること。

3.  治験実施医療機関としての実績
分野の関連性や過去の実績を考慮しながら、予定している治験の規模や複雑性に適していることを確認する。

4. 治験対象の疾患への専門性
予期せぬ課題の発生を防止する為、治験対象の疾患に専門性のある医療機関を選択すること。

5.  医療機関における患者数
目標症例数に対する達成率予測の精度をより確実なものとする為、対象疾患による患者数の把握も重要です。

6.  被験者の登録実績
被験者の登録予測の精度をより確実なものとする為、他の症例に対する過去の登録数の確認も重要です。

7. 治験開始までにかかる時間
治験開始までにかかる平均的な時間を確認すること。また、その時間の定義(被験者の登録終了から治験開始までの時間か)についても確認し、業界標準との比較を行うこと。

8.  対象疾患による患者の治療状況
対象疾患に対する治療状況や患者数等について確認すること。

9. 専門性の高い治験責任医師
長年、対象疾患の研究等で培った専門性を有する医師と協力することで、治験全体の質の向上が期待できます。

10. 施設における継続的改善
各治験で発生した課題を収集し、既存プロセスの是正や予防措置につながる活動を有しているか、また、ここ数年で採用した新しいプロセスやシステムについても確認すること。

このようなポイントは、アセスメントや事前調査時、プロジェクト中における重要な節目に考慮すべき項目です。医療機関の選定プロセスを最適化することは、治験全体の効率化にも繋がり、より戦略的に様々な治験を実施していくことが可能となります。

著者のご紹介
Craig Morgan
Head of Marketing, goBalto, Inc.
Craig Morganは、情報科学と生物情報学の創薬への応用において15年以上にわたる経験を有するテクノロジー及びライフサイエンスマネジメントのプロである。現在はgoBaltoにてマーケティングとブランド開発部門を率いており、治験実施責任組織、CROや施設と協働しながら臨床試験におけるサイクルタイムの短縮、コラボレーション及びオーバーサイトの向上に取り組む。 ご連絡は、cmorgan@gobalto.com.までEメールでお問合せください。

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2018年8月13日月曜日

ICH、2017 Annual Reportをリリース


ICHは、2018年6月に承認された2017 Annual Reportを発表しました。このレポートは、ICHの2017年度の活動を総括した内容となっており、ICHの加盟国やオブザーバーに関する加入状況、ガイドラインやQ&Aの新規追加および更新、また、ICHが提供を予定しているトレーニングプログラムに関する更新情報等が記載されています。

2017 ICH Annual Report(原文)はこちら
http://www.ich.org/about/work-plans-reports.html

ガイダンス更新情報(FDA)

FDAより下記のガイダンスが発表されました。

Expansion Cohorts: Use in First-In-Human Clinical Trials to Expedite Development of Oncology Drugs and Biologics Guidance for Industry (PDF - 145KB)
対象:医薬品
カテゴリー:Procedural
ステータス:DRAFT
発表日:2018年8月10日

2018年8月10日金曜日

ガイダンス更新情報(FDA・EMA)

FDAより下記のガイダンスが発表されました。

Dissolution Testing and Acceptance Criteria for Immediate-Release Solid Oral Dosage Form Drug Products Containing High Solubility Drug Substances Guidance for Industry (PDF - 103KB)
対象:医薬品
カテゴリー:Biopharmaceuticals
ステータス:FINAL
発表日:2018年8月8日

Elemental Impurities in Drug Products Guidance for Industry (PDF - 92KB) 
対象:医薬品
カテゴリー:Pharmaceutical Quality/CMC
ステータス:FINAL
発表日:2018年8月7日

Opioid Use Disorder: Endpoints for Demonstrating Effectiveness of Drugs for Medication-Assisted Treatment Guidance for Industry (PDF - 67KB) 
対象:医薬品
カテゴリー:Clinical / Medical
ステータス:DRAFT
発表日:2018年8月6日


EMAより下記のガイダンスが発表されました。

Draft guideline on the use of minimal residual disease as a clinical endpoint in multiple myeloma studies
ステータス:DRAFT
発表日:2018年8月6日

ICH M9 on biopharmaceutics classification system based biowaivers - Step 2b - First version 
ステータス:DRAFT
発表日:2018年8月6日

2018年8月6日月曜日

ガイダンス更新情報(FDA・EMA)

FDAより下記のガイダンスが発表されました。

Nonclinical Testing of Orally Inhaled Nicotine-Containing Drug Products Guidance for Industry (PDF - 115KB)
対象:医薬品
カテゴリー:Pharmacology / Toxicology
ステータス:DRAFT
発表日:2018年8月3日



EMAより下記のガイダンスが発表されました。

Posaconazole gastro-resistant tablet 100 mg product-specific bioequivalence guidance
ステータス:DRAFT
発表日:2018年8月3日

Ledipasvir/sofosbuvir film-coated tablet 90 mg/400 mg product-specific bioequivalence guidance
ステータス:DRAFT
発表日:2018年8月3日

Agomelatine tablet 25 mg product-specific bioequivalence guidance
ステータス:DRAFT
発表日:2018年8月3日

Vismodegib hard capsule 150 mg product-specific bioequivalence guidance 
ステータス:DRAFT
発表日:2018年8月3日

Cholic acid capsules 50 mg and 250 mg product-specific bioequivalence guidance
ステータス:DRAFT
発表日:2018年8月3日

2018年8月3日金曜日

EMA、データモニタリング コミッティーに関するQ&Aのドラフトを発表


EMA(欧州医薬品庁)は、DMC(データモニタリング コミッティー)のガイドラインを補完する情報として、当該組織に関するQ&Aのドラフトを発表しました。本Q&Aには、開発段階におけるDMCの役割や、当局とDMCの関係、DMCからの推奨事項の扱いなどが記載されています。

原文はこちら
Draft questions and answers on Data Monitoring Committees issues

2018年8月2日木曜日

EMA、遺伝子組み換え細胞を含む医薬品に関するドラフトガイダンスを発表



EMAは、遺伝子組み換え細胞を含む医薬品の開発や評価に関するドラフトガイダンスを発表しました。このガイダンスは、遺伝子組み換え細胞を含む医薬品に対する品質や非臨床、臨床、安全性の分野に関して記載されています。

原文はこちら
Draft guideline on quality, non-clinical and clinical aspects of medicinal products containing genetically modified cells
http://www.ema.europa.eu/ema/pages/includes/document/open_document.jsp?webContentId=WC500252790